エクセル簿記を使った会計処理の半自動化の続き

昨日の記事で、エクセル簿記を使った会計処理を自動化することを考えました。
今日はその続きです。

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半自動化に向けての準備

まず青色申告決算書の元となる帳票は手で作らなければならないことと、帳票から生成した仕訳データをエクセル簿記に貼り付けるという作業が発生する事から、完全自動化は言い過ぎだと思うので半自動化と言っておきます。

例えばMFクラウド確定申告などを使うとほぼ全自動になるんだと思いますが、それでもシステムで捉えきれないお金の動きは手入力する必要が出てくるはずです。
例えば現金で何かを買ったとか、逆に売上を現金で受け取ったとか、もしくはマネーフォワードで対応していない金融機関、例として思いつくのがPayPalですが、そういうものは手入力する必要があります。

本当に自動化しようと思ったら、レシートやら何やらを税理士に丸投げするぐらいしか方法はないと思います。
なので自分一人でやるならば、ある程度の自動化ができれば十分だと考えます。

仕訳の元ネタになるもの

昨日までは、仕訳を自動で生成できるところは自動生成して、それ以外は手で仕訳を入力するようにしようと考えていました。

よく考えてみると、元ネタを揃えれば全て自動生成できるのではないかと思いました。
あとは、自動生成と手動生成が混在するとミスの元になるのではないかと思いました。

じゃあ元ネタは何になるだろうかと考えてみました。

昨日挙げた帳票は以下の通りです。

1.収入帳
2.仕入帳
3.経費帳
4.PayPal管理
5.Amazonギフト券管理
6.切手管理
7.普通預金管理

この中から不足しているものは追加して、そして余計なものは除いて、仕訳を起こすのに必要な帳票を以下としました。

1.現金管理(101:現金)
2.普通預金管理(104:その他預金)
3.PayPal管理(117:外貨預金)
4.Amazonギフト券管理(118:商品券)
5.切手管理(119:貯蔵品)
6.カード管理(154:未払金)
7.事業主貸借管理(124:事業主貸、172:事業主借)

カッコ内はエクセル簿記で定義されている勘定科目とコードです。
一部(117~119)、僕が勝手に勘定科目を追加したものもあります。

これが揃っていれば、事業に関わるお金と物の動きはすべて追えるはずだと考えています。

どのように仕訳を生成するか

これについても、頭の中では大体まとまっています。

まず、それぞれの帳票における主の勘定科目は上の括弧内に記述したとおりです。
それが貸借のどちらにくるかは、場合によります。
そしてそれぞれの帳票のそれぞれの明細に、対になる相手勘定を全て記入しておきます。
あとは1つずつ仕訳を起こしていくだけですが、それだけではまだ足りません。

例えばPayPalから現金に資金を移動したという場合を考えると、これにまつわる明細が1.現金管理と3.PayPal管理の両方で出てくることになります。
これの両方の明細から生成された仕訳を採用してしまうと、二重の仕訳になってしまい数字が合わなくなります。
この明細を考えてみると、1.現金管理の方では相手勘定は「117:外貨預金」となり、3.PayPal管理の方では相手勘定は「101:現金」となるはずです。
このように、重複になる明細はたくさん出てきます。
これに対処する方法として、以下のようにすることを考えました。

1.「1.現金管理」で、全明細から仕訳を生成する。
2.「2.普通預金管理」で、相手勘定が「101:現金」になっている明細を除いた全明細から仕訳を生成する。
3.「3.PayPal管理」で、相手勘定が「101:現金」「104:その他預金」のいずれかになっている明細を除いた全明細から仕訳を生成する。
4.「4.Amazonギフト券管理」で、相手勘定が「101:現金」「104:その他預金」「117:外貨預金」のいずれかになっている明細を除いた全明細から仕訳を生成する。



7.「7.事業主貸借管理」で、相手勘定が「101:現金」「104:その他預金」「117:外貨預金」「118:商品券」「119:貯蔵品」「154:未払金」のいずれかになっている明細を除いた全明細から仕訳を作成する。
8.1~7で生成した仕訳データを、エクセル簿記に貼り付ける。

こんな感じで、一度仕訳を生成した勘定科目は除いて次々に作成していけば、過不足なくできると考えています。
そして最後に、できたものをまとめてエクセル簿記に貼り付けるだけです。

今まで何時間もかけて入力していたものが、ものの数分でできるようになるだろうと思っています。

それぞれの帳票について

例えば銀行の入出金明細やカードの利用履歴などは、CSVデータをダウンロードできるようになっています。
このデータを使えば、ほぼ全自動で生成できるような帳票も存在すると思います。
逆に、ほぼ全て手入力でなければ作成できないような帳票もあります。

それぞれについて考えてみます。

1.現金管理

これは手入力が必要です。
そもそも、財布から出し入れしたお金のCSVデータをどこからダウンロードするんだ?という話でもあります。
なので、これは完全手入力になると思います。

2.普通預金管理

これは逆にCSVファイルを取得できるので、ほぼ全自動での入力が可能です。
ただし相手勘定は分からないので、それについてはて入力する必要があります。

マネーフォワードでは、恐らく項目名から相手勘定をある程度予測して勝手に割り振ってくれています。
自分自身でも項目名のルールを作って自動で割り振るようにすればここも自動化できると思いますが、僕はそこまでやろうとは考えていません。

3.PayPal管理

ここが一番難しいところだと思っています。
ドルでの入出金履歴のCSVファイルは取得することができます。

そしてここから先はそれぞれの会計処理方法によると思うのですが、僕の方法ではその日のレートを売上とするようにしているので、少なくとも採用する為替データの入力等の手入力が必要になります。
PayPalのCSVファイルと別に為替データのCSVファイルも取得して、これをマージするという方法もあると思いますが、僕は今のところそこまでやろうとは考えていません。

なので、もしやるならば半自動という事になると思います。

4.Amazonギフト券管理

これについては、Amazonのサイトで履歴のCSVファイルを取得するところが見つかりませんでした。
ただ一覧を見ることはできるので、これをExcelにコピペしてから取り込むという事はできそうです。

僕の場合は、Amazonでの使用履歴だけではなく、Amazonギフト券ショップへの入金もまとめてこれで管理しているので、完全手入力で作ろうと思います。

5.切手管理

これも、自宅に保管している切手を使ったらその履歴がどこぞのサイトにアップされる・・・なんて事はあり得ないので、手入力で作成するしかありません。

レシートを写真に撮ったらお小遣い帳みないなものを生成してくれるスマホアプリがあったと思うので、そういうものを使えば自動化できないこともないと思います。

6.カード管理

これは、カード会社から使用履歴をCSVファイルでダウンロードできるので、自動化できる部分です。
問題はそのCSVファイルをダウンロードできるようになるのが、カードの利用からかなり時間が経って後になるという事です。

それに、そこまで頻繁にカードを使うわけでもないので、これについても手入力で作る方がいいと考えています。

7.事業主貸借管理

これは、手入力が楽だと思います。
CSVファイルから自動生成しようとすると、事業以外の銀行口座、カード、その他全てのCSVから事業に関わる明細のみを選ぶ必要があります。
しかも、ここでも現金だったり切手だったりのCSVファイル生成不可なものについては、て入力するしかありません。

これについてもそんなに頻繁に発生するものではないので、全部手入力したほうが早いというところです。

おまけの話

2つ以上の帳票に跨るようなお金や物の動きがあった場合、両方の辻褄が合うように入力する必要が出てきます。
自動生成に関してのみ言えば、処理の上位にある帳票さえ合っていれば仕訳は正しい物になるのですが。

そこでこれを間違えないように、入力は入力ウィンドウなんかを作って1箇所にして、そこで入力内容をチェックしてそれぞれの帳票に反映させるという事も一瞬考えました。
しかしそこまでやると、もはや普通に市販されている会計処理ソフトとあまり変わらないものという事になってしまいます。

そこまでやるのであれば作ったツールを販売したいところですが、そもそも僕がこれを考え始めた理由として、市販のソフトは覚えるのが面倒だったりお金がかかったり、あとはカスタマイズも面倒そうというのがありました。
僕がそのツールを作って販売したとして、それを買う人がまた僕と同じような事を考えるはずです。

なのでそこまで作りこまずにまた販売することも考えず、自分だけで使っていこうと考え知恵ます。
ただeBay販売を実践している人で、僕と同じ方法で会計処理をしてエクセル簿記用の仕訳データを自動生成をしたいという人がいれば、その人には帳票類一式を無料で渡そうかなと考えています。

まあそれについては、完成してから考えるところです。

こんな感じで、頭の中では大体まとまってきています。

ただ唯一PayPal管理について、為替差損益の仕訳をどう生成しようかというのがあるので、まだ具体的な考えまでは出てきていません。
それでも、出来ないことはないと思っています。

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