国際郵便の発送方法選定の基準

僕が今主に使っている発送方法は、国際eパケットとEMSの2つです。

小型包装物SAL便は、送料が安いのですが到着まで時間がかかるので、基本的には使っていません。
よって、最近新しく始まった国際eパケットライトも使っていません。

2つの使い分けですが、ざっくりと安いものは国際eパケットで高いものはEMSとしていますが、もう少し厳密に使い分けのルールを決めています。
今日はその考え方を書いてみます。

スポンサーリンク

国際eパケットとEMSそれぞれの特徴

まずはこれについて、基本的なところをまとめてみます。

国際eパケット

・紛失や破損などの場合は6,000円まで補償される
・送料は安め

EMS

・紛失や破損などの場合は2万円までは基本的に追加料金無しで補償され、2万円より上は追加料金50円毎に2万円ずつ補償額が上がっていく
・送料は高め

その他、EMSの方が国際eパケットよりも早く届くというのはありますが、ここではあまり関係ないので省いています。

6,000円より高い商品全てにEMSを使うのはムダ

これは感覚的に分かると思います。

もう少し具体的に説明するために、6,001円の商品を送ることを考えてみます。

重量500gの商品をアメリカまで送る場合、国際eパケットだと1,235円で、EMSだと2,000円です。
たった1円の追加補償を得るために送料765円を追加するのは、無駄だというのが分かると思います。

では500gの場合は送料の差分である765円を補償額に乗せて、6,765円以上の場合はEMSにするべきかというと、そういうものでもありません。
それは何故かと言うと、商品を発送して確実に紛失や破損をするというわけではないからです。

ここで、確率の話でよく出てくる期待値というものを考えます。
例えば紛失・破損する確率を10%とした場合で考えてみます(実際はこれよりもっと小さいですが)。

商品が6,000円であったら、そのうちの10%である600円は紛失・破損するという事になります。
商品が7,000円であったら、そのうちの10%である700円は紛失・破損するという事になります。
この600円、700円を、それぞれ紛失・破損する期待値と言います。

7,000円の商品を発送する場合で考えてみると、紛失・破損するのは700円であり、6,000円の商品を発送した場合に紛失・破損する期待値である600円と比較して100円上がるだけです。
このプラス100円のために765円の追加料金を払ってEMSにするというのは無駄だというのが分かると思います。

上の説明が分かりにくかったら、それぞれ10回送ってみることを考えてみるといいです。

7,000円の商品を国際eパケット(送料1,235円)で10回発送すると、送料総額は12,350円です。
うち1回は紛失・破損して7,000円のうち6,000円までが補償されるので、これについては1,000円の出費になります。
よってトータルは13,350円の出費です。

7,000円をEMS(送料2,000円)で10回発送すると、送料総額は20,000円です。
うち1回は紛失・破損しますが満額補償されるので、これについてはプラスマイナスゼロです。
よってトータルは20,000円の出費です。

どちらの方が出費が少なくて済むかというと、上の方になります。
なので紛失・破損の確率が10%のときに7,000円の商品を発送する場合は、国際eパケットの方がお得という事になります。
実際は10%も紛失・破損するなんてことはなくてもっと低い確率になるので、7,000円よりもっと高額な商品でも国際eパケットの方がお得になります。

国際eパケットとEMSのどちらが得かの公式

公式と言っていますが、正確な数字を入力してはっきりとこの金額というのが明確になるというものではありませんので悪しからず。

(EMSの送料 - 国際eパケットの送料)[(商品代金 - 国際eパケットの補償上限6,000円) × 紛失・破損する確率] の大小を比較して
≧ ならば国際eパケットを使う方が得
< ならばEMSを使う方が得

という事になります。

紛失・破損する確率は変動する

この確率は、常に一定ではなく変動するものです。

確率変動と言うとパチンコ用語のようですが(笑)、これを引き起こす要因に以下のような物があります。

1.商品の壊れやすさ

ガラス製品と鉄製品を発送した場合、前者のほうが壊れやすいです。
ということは、前者を発送する方が破損の確率が高くなるという事です。

特に鉄製品であれば、普通に梱包していれば壊れるということはあまりないかもしれません。
その場合に心配すべきは、破損より紛失の方になりますね。

2.名あて国

発送する相手の国によっても、比較的ちゃんと届いたり紛失しやすかったりというのがあります。

皆さんそれぞれ、アメリカは比較的普通に届いて、イタリアなんかは紛失の可能性が高いとかいう感覚をお持ちだと思います。

3.その他

これは僕には分かりませんが、何かしらの要因でそれぞれ届きやすいとか届きにくいとかいうものがあるかもしれません。

例えば商品ジャンルとか、梱包の方法とかになると思います。

これらから出てくる確率を上の式に当てはめてみて、どうするのが得かというのを考えてみるといいと思います。

自分自身の何となくの基準

僕は確率とかあまり細かく考えたことはありませんが、大体ですが商品代金2万円ぐらいを境目に考えています。
それより安かったら国際eパケットにして、高かったらEMSにするという感じです。

ただこれもはっきりとそうしているわけではなくて、商品の内容であったり相手の国であったりによって基準を変えています。

この2万円というのも、確率をちゃんと計算して出したものではありません。
実際にはもう少し上げても良さそうな気がしています。

事業規模が小さいうちはどんぶり勘定でも大きな差にはなりませんが、発送量が増えてくるとこのあたりをしっかり計算しないと無駄な経費をどんどん吐き出すことになってしまいそうです。

どのあたりに基準を置くと自分にとって得になるのか、ぜひ考えてみてください。

スポンサーリンク

フォローする