返報性の法則(原理)と宇宙速度

アパートのリフォームで、自分でやるところは全て終わったところで、あとは業者さんに依頼する分だけという状況でした。
その作業の一つが、ベランダの床が抜けそうになっているというものでした。

業者が言うには、床板を全て取り替える作業になるが、床板だけというのが手に入らなくていろいろ問い合わせているという事でした。
もしそれだけならば自分でもできそうだという考えもあり、またそれだけで済むのかという疑問もあったので、現状を自分の目で見てきました。
そうしたところ、床板の問題ではなくて内部の基礎が腐食して抜けそうになっているという事が判明しました。

場所は1階なので、ウッドデッキを作るのと同じ要領で基礎だけ作り、床板は既存のものを流用することで補修できると判断しました。
床板交換で8~9万円ぐらいはするだろうと言われていたので、危うく無駄な出費をさせられるところでした。
そして、その他の作業も含めて20万円ほどの見積もりを出してもらっていたこの業者の作業は全て断りました。

という事で、あと1~2日ぐらい現地作業をすることになりそうです。

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返報性の法則とは

「まずは与えろ」と、ビジネスの先輩方はよく仰ります。
実際にその通りだと思いながらも、一方でこれについて疑問に思う点もありました。

それについて、これについて改めて考えてみました。

返報性の原理

Wikipediaにも解説がありますが、これは人間の心理を説明するもので、何かをしてもらったらそのお返しをしなければならないと思ってしまう原理です。

自分自身の行動を考えてみても、二人から同じお願い事をされたとして、一方は何の恩もない人でもう一方が普段からいろいろとお世話になっている人だったら、後者からのお願いの方が聞きやすいです。

この人間の心理が、ビジネスの場でよく用いられます。
真っ当なビジネスをする人だけでなく、悪徳商法や詐欺などでもこれが使われるので、まずはこの心理を知っておくことが重要です。

「まずは与えろ」の疑問点

まずは与えろというのであれば、究極な話仕入れた商品をタダで配るという事をしたり、他人のためにタダ働きすればいいわけです。
これで何かが起きるかというと、商品を持っていかれるだけで自分には何も残りません。
これじゃあ仕方がないからと言って今度は価格を付けて商品を販売すると、「前はタダだったのに」というクレームが起こること必至です。

返報性の法則に鑑みればそんな事はないはずだ、という考えもあるかもしれません。
しかし、殆どのお店で商品を無料で配るなんてことをしていないところを見ると、やっぱり僕が考えたとおりになるのでしょう。

「与えろとは言っても、何でもかんでも与えるのとは違う」という事だろうかと考えました。
恐らくそういう事なのでしょうが、これだといまいちスッキリとしない説明になってしまいます。

宇宙速度とは

唐突に話題が変わります。
宇宙速度というと物理学の言葉で、第一宇宙速度とか第二宇宙速度とかいうので聞いたことがある人もいるかもしれません。

第一宇宙速度と言っても、すーぱーそに子のバンドユニットとは違いますので。
むしろこっちを思い浮かべる人の方が少ないか(笑)。

地球上で物体を投げたら、普通はいつか地面に落ちます。
これがある程度の速度になると物体が地面に落ちずに、円軌道や楕円軌道を描いて地球の周りをぐるぐると回ります。
地面に落ちなくなる最低の速度が第一宇宙速度です。

さらに速度を上げて打ち出すと、物体は宇宙の彼方に飛んでいってしまい、二度と戻ってくることはありません。
これが第二宇宙速度です。

第一宇宙速度は7.9 km/s、第二宇宙速度は11.2 km/sぐらいです。
東京から大阪まで行くのにかかる時間は、加減速を考えないで第一宇宙速度だと50秒、第二宇宙速度だと36秒ぐらいです。
銃弾の初速が3~400 m/sからせいぜい1 km/sぐらいと言えば、その速さが何となく分かるでしょう。

返報性の法則と宇宙速度

返報性の法則をうまく説明できる言葉はまだ見つかっていませんが、宇宙速度に似たようなものではないかと考えました。

物体を程々の速度で投げれば地面に戻ってきますが、第一宇宙速度を超えたらそれは地面に戻ってきません。
返報性の法則でも同様に、程々の物事を与えればそれが自分に返ってきますが、やり過ぎるとお返しをもらうよりも先に自分が潰れてしまいます。

あとは相手も考えなければ、与える一方で何も返ってこない事になります。

ビジネスの先輩方がしきりに与えることを言っているのですが、与えるものは程々に抑えなければ自分が破産してしまうというところで、違和感を感じていました。
先人たちの言うことは素直に聞く方が伸びるという事と、これを素直に聞いていたら自分が潰れてしまうというところに、一体どっちにすればいいのかと分からなくなっていました。

これを簡潔に説明する言葉がまだ見つかっていませんが、今は曖昧な考えのまま丁度いいところを探しながらしばらくやっていきます。

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