皆様の確定申告の準備状況はいかがでしょうか。
僕はぼちぼち進めています。
今日はほぼほぼ決算書が固まったので、棚卸をしました。
棚卸とは何か
一般に棚卸というと、期末時点での商品在庫を全て確認して利益をはっきりさせるものだと思います。
例えば、当期1年間で売上が100万円あったとします。
じゃあ利益は100万円かと言うとそうではなく、正しい利益というのはお客さんから100万円をもらうために販売した商品の仕入値を引く必要があります。
1万円で仕入れた商品が1.5万円で売れたとします。
売上は1.5万円だけど仕入れに1万円かかっているから利益は5千円ですよという話です。
商品が1個だけだと仕入れ1万円というのは簡単に分かりますが、買っては売ってというのを1年間延々と続けていたら売れた分の商品の仕入れ合計がいくらになったのかというのがパッとは見えなくなります。
これをはっきりさせようというのが棚卸になります。
さっきの例から続けます。
当期初時点での商品在庫30万円分あったとします。
1年間の仕入れが110万円だったとします。
当期末時点での商品在庫が50万円だとします。
まず売れた分を全く考えずに、仕入れた分を在庫に足すだけというのを考えます。
そうすると、
期首棚卸高(30万円)+仕入高(110万円)=140万円
となります。
仕入れた分から期末時点での在庫を引けば、1年間に売れた在庫の簿価が出ます。
140万円-期末棚卸高(50万円)=90万円
90万円分の在庫を販売して、実際にお客さんからもらったお金が売上100万円なので、
売上高(100万円)-90万円=10万円
が1年間の利益(売上総利益もしくは粗利益と言います)になります。
計算式をまとめると以下のようになります。
売上総利益=売上高-(期首棚卸高+仕入高-期末棚卸高)
このうち、売上高と仕入高はそれぞれで1年間に受け渡しした金額を合計すれば出てきます。
また期首棚卸高は、前記の期末棚卸高とイコールです。
ということで残りの、期末棚卸高を確定させるという作業がいわゆる棚卸になります。
僕がやった棚卸
上に挙げた商品在庫ももちろんですが、1年分の決算書をまとめた結果、これ以外の期末時点での残高もいろいろと出てきます。
これが実態とずれてないですよねというのを確認する作業を棚卸と表現しています。
以下、具体的に挙げていきます。
現金、円預金
これは非常に簡単です。
現金は、昨年末時点での財布の中身を数えるだけです。
また円預金は、僕は事業用に2つの銀行口座を使っているのですが、12月31日時点の残高を合計するだけです。
この作業は、瞬殺で終わりました。
商品券、切手
ここから徐々に難しくなっていきます。
というのも上の現金や円預金と違って、帳簿上に表れる数字と実際の残高が異なるからです。
と言っても、僕はExcelに簿価と実際の残高を一緒に履歴管理しているので、決算書の簿価とExcelの簿価に差がないことと、Excelの額面残高と実際の残高に差がないことの2つの確認で終わります。
商品券、具体的に言うとAmazon商品券ですが、これはサイトで残高が出ているのですぐに確認できます。
切手については、簿価の突き合わせはすぐに終わりますが、額面残高が間違っていないという確認をするのに切手をいちいち数えました。
80円×10枚のシートと10円×20枚のシートがそれぞれ60枚ちょっとあって、その他シートの切手を何枚か使ったものがありました。
外貨預金
これも上の場合と似たような感じで、簿価と実際の残高が異なります。
しかし実際の残高というのは、上とは違ってドルになっています。
僕はこれについてもExcelで履歴管理しているので、確認方法は上と同じです。
まず決算書の簿価とExcel上の簿価に差がないことを確認して、次にExcel上の額面残高とPayPalの残高に差がないことを確認しました。
Excel管理さえしておけば、この作業も簡単です。
未払金
未払金って、ある程度商売の規模が大きくなれば手形での決済などで出てくるというのは想像できると思います。
じゃあ僕みたいな小規模小売業で出てくるのかというと、あります。
というか、皆さんも大体の人は経験があると思います。
それはクレジットカード決済です。
クレジットカードを使うと、商品やサービスを先に受けることができて、支払いは後からになります。
仕訳上の処理は、まず商品購入時に商品を未払金で買ったとして、カードの支払い時点で未払金と銀行残高を減らすという事をします。
12月31日時点でカード利用分は全部払い終わるというのが一番解りやすいですがそうもいかず、利用分の内一部はまだ支払い前で未払金という状態で期を跨ぐ事になります。
この帳簿上に表れた未払金が実態と合ってるかどうかというのを確認しました。
具体的には、この未払金が利用明細として出ているというのはもうしばらく後になるだろうから、クレジットカードのサイトから次回請求分とか未請求分というところに出ている金額を確認しました。
未収金
未払金があるならば未収金も・・・と思うかもしれませんが、僕はお客さんからの入金があったら売上確定としているので、物販においては基本的にこれは発生しないようになっています。
ですが不動産賃貸ではこれが発生するので、ついでに書いておきます。
元々は、12月末入金期限の家賃(翌年1月分)を12月の収入として計上していました。
ところが入金が2~3日遅れるという人が何人かいて、遅れた分は未収金としていました。
その流れできた影響ですが、途中から管理会社に家賃の管理も任せるようになりました。
それでどうなったかというと、12月末期限の家賃を管理会社が回収して、回収した分を翌1月20日に僕の口座に入金してくれるようになりました。
という事で、12月末期限の家賃は確実に未収金になるようになってしまいました。
ひょっとしたら、12月末期限のものは1月分の家賃なので、この分は翌年の収入として計上すべきものかもしれません。
どこかでずらすのがよかったのかもしれませんが、とりあえずこれで不都合はないと思うので、税務署から指摘でもされない限りはこのまま続けると思います。
今年(平成27年度分)の所得税の確定申告の期限は3月15日(火)となっています。
青色申告の場合は特に、期限から遅れると65万円の控除が受けられなくなるようなので、くれぐれも期限内に申告を終えるようにしましょう。