ebay仕入での輸入の場合は、買う時に日本円でいくらの支払いになるというのがPayPalの画面に出てくるので、この金額を仕入れの額とすることで簡単に処理することができました。
一部、荷物が到着した時に関税の支払いなどがあることもあるのですが、これも日本円での支払いなのでそんなに難しくはありません。
ですが輸出となるとそう簡単にはいかなそうです。
実は4月頃にebayで不要品を販売したのですが、その時の仕訳をどうしようかと思ってまだ処理していません。
今回まじめに輸出に取り組もうと思っているので、このあたりの事をクリアにしておきたいと思います。
ちなみにですが、消費税が課税されるほどの売上はまだないので、消費税についての話はしません。
これについてはその時が来たら考えることにします。
あと一応書いておきますが、ぼくは簿記の資格を持ってもいなければ資格取得のために勉強をしたこともありません。
普通科高校から工学部に進学し、卒業後システムエンジニアになった人間なので、簿記や会計について全くのズブの素人の書くことだと思って読んでください。
前提
ebayでものが売れると、購入者は商品代金を販売者のPayPal口座に米ドルで支払います。
そしてその米ドルを販売者が出金指示すると、出金指示した日のレートで日本円に換算されて日本の銀行口座に入金されます。
あと、PayPalは5万円以下の出金をすると手数料を取られたと思います。
この手数料については、今回はとりあえず置いておきます。
売買の例
以下の様な例で考えてみます。
4月1日
国内のお店から、商品Aを5,000円で、商品Bを6,000円でそれぞれ仕入れ
4月15日
ebayで商品Aが売れた代金45.00ドルがPayPalに入金
(この日のレートは1ドル=120円なので、45.00×120=5,400円)
4月20日
ebayで商品Bが売れた代金50.00ドルがPayPalに入金
(この日のレートは1ドル=123円なので、50.00×123=6,150円)
5月1日
PayPal口座にある95.00ドルを日本の口座に出金
(日本円で11,590円入金された)
仕訳
これを仕訳してみます。
4月1日
借方 | 貸方 | ||
仕入金額 | 5,000 | 預金 | 5,000 |
仕入金額 | 6,000 | 預金 | 6,000 |
ここは特に問題ありません。
同日なので、仕訳としては1行に纏めてもいいと思います。
4月15日
借方 | 貸方 | ||
外貨預金 | 5,400 | 売上 | 5,400 |
このようにしてみました。
円での管理ではないので普通の預金とは違だろうし、購入者はすでに代金を支払っているので売掛金とも違う気がするので、ドル管理の口座と見なして外貨預金としました。
厳密に言うとPayPalは銀行とは違うのですが、会計処理上はこれでも問題ないでしょう。
エクセル簿記での話ですが、デフォルトで外貨預金という勘定科目はないのでこれを追加します。
決算書④の資産の部の空いている欄に、「外貨預金」と入力します。
4月20日
借方 | 貸方 | ||
外貨預金 | 6,150 | 売上 | 6,150 |
4月15日と同様です。
5月1日
借方 | 貸方 | ||
預金 | 11,590 | 外貨預金 | 11,550 |
為替差益 | 40 |
4月15日に売上5,400円、4月20日に売上6,150円としているので、合計の売上は11,550円になります。
そして、実際に入金された金額は11,590円です。
売上よりも40円多く入金されます。
この40円は、お金をドルで持っていたら円安になって儲けちまったぜというものなので、為替差益でいいと思います。
この差額で預金の額を調整します。
もし、円高になって今まで計上した売上よりも入金額が減ってしまった場合は、為替差損として処理します。
例えば入金が売上11,550円よりも50円下がって11,500円になった場合、以下のようになります。
借方 | 貸方 | ||
預金 | 11,500 | 外貨預金 | 11,550 |
為替差損 | 50 |
エクセル簿記には為替差益も為替差損もデフォルトで勘定科目がないので、これも手で追加します。
決算書①の各種引当金・準備金等の欄にそれぞれ以下のように入力します。
とりあえずこんな感じにしてみましたが、解釈によって何パターンか書けそうです。
自分の場合は、入金があった日を売上があった日としています。
入金があるまではキャンセルされる恐れもあると思うので、こちらとしては相手の入金をもって売買契約が成立するということでいいと思います。
こちらが詐欺しないという前提ですが、そもそも詐欺するような人間がまじめに会計処理なんてしないだろうから、ここは考えないでいいでしょう。
ちなみにebayは買い手を過剰に保護しているので、入金があった後でもキャンセルで強制返金ということがあるようです。
この場合は、一旦売買が成立した後での返金という扱いでいいと思います。
この記事を書いていて疑問に思ったことがあるのですが、それは明日以降にします。
※2015年10月2日追記
この内容について修正する記事を書いています。