リスクは避けるものではなく、むやみに取るものでもなく、コントロールするもの

最近は、たまにYouTubeでFX動画配信を見ることがあります。

これの何が面白いかって言うと、昔の自分の投資スタイルもこんな感じだったと、ダメだったところを再確認できるという点です。

何がダメかというと、例えば彼らは往々にして未来を予測しようとしているところです。もちろん全く予測しないで闇雲に投資するのも良くないとは思いますが、こう動いた時はこうする、違ったらこうするというルールを厳格に守っている人はあまり見かけません。

まあYouTubeでルールを厳格に守って淡々と投資している姿を見せられても面白くないだろうし、価格の上下で一喜一憂したり、大きな含み損になっているのに「損切りできねえ」と頭を抱えているのを見るのがエンターテイメント的には正解なのかもしれません。

という事で、リスクに対する考え方をまとめてみます。

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「ノーリスク」は存在するか

ノーリスクと聞いて、何を想像するでしょう。会社員で毎月お給料をもらうこと、銀行の普通預金、あるいは無在庫販売、ブログやアフィリエイト報酬などでしょうか。

これらは厳密にはリスクが小さいだけであって、ノーリスクではありません。

会社員だったら頑張ろうが頑張るまいが毎月一定額のお給料をもらうことができます、ただし確率が低いとは言えクビになるかもしれないし会社が倒産するかもしれないです。もしくは、会社に拘束されている時間を使って他のことができたならばもっと稼ぐことができたかもしれないのに、その機会を奪われるというのもある種のリスクと言えるかもしれません。

銀行預金も、銀行が潰れたり円の価値が暴落したりという可能性は・・・まあほとんどないとは言っても可能性はゼロではないわけです。また日経平均がここ10年ぐらいで3倍近く上がったのに銀行にお金を預けたままにしておくと、自分の資産は株を持っている人と比較して1/3になったと言えるので、これもリスクと言えるでしょう。

もっと究極的な事を言えば、今から10分後に車に轢かれたり隕石に当たったりして死ぬかもしれないというのもリスクです。

要は、リスクは減らすことはできてもゼロにはできないというのが僕の持論です。

「期待値」という考え方

リスクの向き合い方の一つに「期待値」があります。

例えば、あるゲームに参加した場合、お金がプラスになる確率が90%、マイナスになる確率が10%だったとします。この場合はそこに参加するのが正解です・・・とはまだ言い切れませんw

なぜならば、上の例ではプラスとマイナスの額を全く提示していません。

もしプラス10万円になる確率が90%で、マイナス1000万円になる確率が10%だった場合、これには参加しないのが正解です。というのは感覚的に分かると思います。

これは期待値という考え方です。確率×得られるものをすべて足したものが期待値になります。例えば上の例だと

(プラス10万円) × 0.90 + (マイナス1000万円) × 0.10 = マイナス91万円

となります。確率論で言えば、1回参加する毎にマイナス91万円になるという事です。

しかもこのゲーム、参加する回数が増えれば増えるほどこの期待値に近い値になっていきます。もし1回だけ参加したならば、そこまで運が悪くなければ大体の場合はプラス10万円になるでしょう。ところが1000回参加したならば、ほぼ

マイナス91万円 × 1000回 = マイナス9億1000万円

に近い結果になるはずです。パチンコにハマるような人は、このあたりの計算が全くできていないものと思われます。

もう一つ例を出します。お金がプラス70万円になる確率が60%、マイナス100万円になる確率が40%のゲームがあったとします。そこそこ微妙なところですが、期待値を計算すると

(プラス70万円) × 0.60 + (マイナス100万円) × 0.40 = プラス2万円

とります。感覚的にはこのゲームに参加するのはかなり勇気がいると思いますが、確率論的には参加するのが正解です。1回だけ参加したら、そこそこの確率でマイナス100万円になります。ところが1000回参加したならば

プラス2万円 × 1000回 = プラス2000万円

です。

こんな感じで、わずかでもいいので期待値がプラスになるゲームに参加し続けるというのが、リスク管理のやり方の一つです。

「ノーリスク」に騙されないように

世に出回っている情報商材で「ノーリスク」を謳うものが少なくありません。

ところで僕は、インターネット物販で有在庫販売という形を取っています。普通に商品を仕入れてから販売するというものです。もし仕入れたものが売れなかったならば、その際は仕入価格がそのまま赤字になってしまいます。これを他人が見れば、リスクを抱えていると見えるでしょう。

僕自身はこれはリスクだとは考えていません。いや、確かにリスクではあるのですが、自分でコントロールできています。過去の経験から一定数は必ず売れるという確信があって、仕入価格以上の売上は達成できるという確信があるものだけを仕入れているからです。

つまり在庫を抱えることは他の人にとっては期待値がマイナスであっても、僕にとっては期待値がプラスという事です。そしてそれに参加し続けることで、お陰様で今まで多くの利益を得ることができました。

よく、ノーリスクこそが至高だと言って(そんな直接的な表現はしてないでしょうがw)販売されている情報があります。その商材にお金を出して、結局は商材の代金すら稼げなかったという人がごまんといる事でしょう。一体どっちのほうがリスク高いんだという感じですがw。

ノーリスクを達成する唯一の方法は、参加しないことです。その場合、もちろんリターンもありません。本人がそれでもいいと言うのであれば僕からも何も言いませんが、何かを得たいのであればリスクを取りましょう。ただリスクを取ると言っても闇雲に取るのではなくて、ちゃんと自分の頭で考えて期待値がプラスになるような取り方をしようという話です。

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