10月に入って、9月の事業活動を仕訳帳にまだ転記していなかったので、それをまとめて行いました。
たった1ヶ月分ですが、仕入れや販売などを頻繁に行っていたのでかなり面倒です。
これを1年分溜め込んでいたらと思うと、それこそパニックだったと思います。
これをやっている時に気づいたのですが、以前の記事で為替差損益については新しく科目を追加するとよさそうだと書いたのですが、そのやり方はどうも違っているようです。
改めて調べてみました
以前の記事で、損益計算書の「各種引当金・準備金等」のところに為替差益と為替差損を書いて科目を追加すると説明しました。
そして実際にそうやって書いていたのですが、言葉の意味を考えてみると「各種引当金・準備金等」って為替差損益とは違うよなあという気になってきました。
そこでもう一度ネットで検索してみました。
が、なかなか出てきません。
よく出てきたのが、FXでの為替差損益の書き方です。
恐らく白色申告だと思うのですが、確定申告書の雑収入と所得の欄に直接金額を書いてある例をいくつか見ました。
そうじゃなくて、事業活動の中で為替差損益が発生した場合にどのように書くかというのが知りたかったのですが、結局はっきりと説明しているものは見つかりませんでした。
その中でヒントになるような説明をいくつか見つけました。
それは、為替差損益は「雑収入」として扱うというものです。
上で見つけた説明と同じじゃんと思うかもしれませんが、青色申告の際の決算書にもそうやって書けばいいのではないかと気づきました。
具体的には、青色申告決算書の2枚目に月間売上(収入)金額及び仕入金額を入力する欄があるのですが、その下の方に雑収入という欄があります。
ここに1年分の為替差損益を通算したものを書けばいいという事です。
具体的な記入の仕方
ここでまた、確定申告の際の強い味方であるエクセル簿記の登場です。
これの機能で、売上に対する仕訳の中で摘要に「雑収入」を含むものは、月間の方ではなく雑収入の方に加算するというものがあります。
なので、これを使います。
ざっくりと説明すると、以前にこのブログで説明した仕訳の方法で、科目を為替差損または為替差益としている部分を売上に変えて、摘要に「雑収入」と入力します。
それでは具体的に紹介します。
1.為替差損の場合
例として、eBayに手数料を払った際に為替差損が発生したと考えます。
借方 | 貸方 | ||
支払手数料 | 4,246 | 外貨預金 | 4,246 |
売上(収入) | 10 | 外貨預金 | 10 |
(2行目は摘要に「雑収入」を含む語を入力する)
摘要に「雑収入」を含んでいるので、雑収入に集計されます。
借方に売上を入れているので、雑収入の金額から10円が引かれます。
2.為替差益の場合
これも、eBayに手数料を払った際に為替差益が発生したと考えます。
借方 | 貸方 | ||
支払手数料 | 4,246 | 外貨預金 | 4,246 |
外貨預金 | 10 | 売上(収入) | 10 |
(2行目は摘要に「雑収入」を含む語を入力する)
摘要に「雑収入」を含んでいるので、雑収入に集計されます。
貸方に売上を入れているので、雑収入の金額に10円が足されます。
おまけ
Amazonギフト券で買い物をした際に、支払ったギフト券の額面とギフト券を購入した際に支払った金額の差分を雑収入として計上します。
借方 | 貸方 | ||
仕入金額 | 6,037 | 商品券 | 6,037 |
仕入金額 | 403 | 売上(収入) | 403 |
(2行目は摘要に「雑収入」を含む語を入力する)
6,440円の商品をギフト券で購入した場合です。
このうち6,037円がギフト券を購入するときに支払った金額で、403円が差額、つまりギフト券を安く購入することで得られた利益です。
貸方に売上を入れているので、雑収入の金額に403円が足されます。
このやり方ならば為替差益と為替差損の科目を追加する必要はありませんが、外貨預金と商品券の科目は追加が必要です。
エクセル簿記ならば決算書④にある貸借対照表の、資産の部の空いているところにそれぞれ入力すれば追加できます。
恐らくこれで問題ないと思いますが、しばらく様子を見てみます。
また違和感を感じるなどあった場合には、その時にやり方を考えることにします。