ここ最近、Amazon.co.jpで詐欺師が横行しているようです。
2週間待っても商品届かず連絡もなし Amazonで多発中の「マーケットプレイス詐欺」問題、被害者に聞いた
関連ニュースはいくらでもあるので、簡単にみつかったもののリンクを貼っています。
詐欺師が自分でサイトから振込先まで全て用意して、しかも出来上がったものが怪しいとなります。
それよりは、あらかじめ信頼されているプラットフォームを利用する方が、初期費用も大してかからずに相手も騙しやすいしでいい事ずくめなのかもしれません。
しかも購入する方は、販売者がAmazonなのか別の業者なのかをあまり意識しない人が多いです。
こちらは、あるUSBメモリの出品者です。
Amazon価格が1,200円ぐらいのところ、最安出品者は130円です。
「Amazonで詐欺が横行している」という情報を知った上でこれを見れば、さすがにこれは怪しいと気付くでしょう。
しかしその情報を知らなければ、「安っ!」と思って飛びつく人もいるかもしれません。
その出品者が詐欺かどうかの見分け方については、ネット上にいろいろと出ているのでそちらを参考にしてください。
という事で、僕なりの見分け方についてだけ書いておきます。
相手がその価格でどうやって利益を得るのかを想像する
これは、以前のエントリーでも同じことを書いた気がします。
ネットで出回っている見分け方の1つに「安すぎるものには注意する」というものがありますが、それをもうちょっと深く考える形です。
この方法は、怪しげな投資案件に参入するのかどうかを判断するのにも役に立ちます。
このブログを見てくれている方はすでに物販を実践している方か、もしくは興味があるという方ばかりだと思います。
ならば、これを想像するのもそんなに難しくはないでしょう。
例えばこのUSBメモリですが、現在の一般的な価格は1,500円ぐらいのようです。
仮に仕入れが3掛けから4掛けぐらいとして、仕入価格は450~600円ぐらいです。
この価格で仕入れていたとしたならば、130円とか300円台とかいうのは明らかに赤字なわけです。
そもそも売上が130円として、そこからAmazonに手数料を払って送料も払っていたら、ほとんど何も残りません。
そこからさらに仕入価格を引けば、完全に赤字でしょう。
店舗にお客様を呼ぶために、撒き餌として赤字商品を販売しておいて、そこからバックエンド商品を販売して利益を取り戻すという事もあるでしょう。
ただその撒き餌をAmazonでやる意味はまずないでしょう。
という事は、この業者にとっては全く利益になりません。
それでもこれをやるということは、この業者にとってはお金以外の利益があると考えると納得できます。
それが恐らく、引っかかった人の個人情報でしょう。
今度はこの個人情報を使って詐欺を働き、騙された相手はこの個人情報に対して文句を言うとか、もうちょっと大掛かりになると提訴されたりという事があるようです。
すでに個人情報を抜かれてしまったという人は、ある日裁判所から通知が来るかもしれないので、その際は絶対に無視しないで対応するようにしましょう。
考えられる被害
これによる被害も数段階考えられます。
1次被害 購入代金
商品が送られてくると思って支払ったお金を失うかもしれません。
これは一般的な詐欺の目的です。
Amazonの場合はマーケットプレイス保証というものがあるようなので、これについてはちゃんと対応すれば損害を被ることはあまりないでしょう。
2次被害 個人情報
自分の個人情報を不正に利用されるかもしれません。
もし詐欺師の主目的がこちらであるならば、あまり高額で動きにくい商品よりも、比較的低価格で動きやすい商品により多く仕掛けてくると思います。
1万円以上のものが数百円で出品されているとかだと分かりやすいのですが、普通は1,000円程度のものが数百円となると、詐欺で安いのかただ単に安売りなのかの見分けがつきにくくなるので、くれぐれも注意してください。
そして、個人情報が相手に渡った後に考えられることとしては、上にも書いたようなものです。
もし裁判所から呼び出しがあった場合は、自分は関わっていないからと言ってこれを無視すると本当に大変なことになるので、しっかりと対応してください。
3次被害 輸出販売実践者ならではの事
個人情報の被害までは、ネットでもよく言われていることです。
こちらは、Amazon仕入れの無在庫販売などを行っている人に向けてものものです。
特にツールなんかを使って自動的に価格を取得している場合に、この詐欺師の価格を引っ張ってきしてしまうと、商品を発送できなくてNegative feedbackを貰うか、赤字で仕入れるかのどちらかになるでしょう。
今のところ言われているのは、出品者が独自で発送する出品に注意しろということです。
出品者がFBAでAmazonの倉庫に商品を納入してしまえば、後はその金額で入金されれば商品はAmazonが発送してしまうので、そのトラブルは防ぐことができます。
という事で、ツールの設定などでプライム限定にできるのであれば、その設定をしておく必要があります。
また自作のツールであれば、独自の判断基準を入れるのでも対応できるでしょう。
もしそれらの設定ができないのであれば、リスク回避のために出品を一旦全部取り下げるか、リスク覚悟で販売し続けるかのどちらかです。
Amazonも、全ページに「安すぎる出品者は詐欺の可能性がある」とか言うテロップを出しておくだけで購入者も注意するようになると思うのですが、今現在それをしていないらしいというのは何かしらの考えがあってのことでしょう。
自分の身は自分で守るしかありません。
そしてAmazon以外のネット通販サイトは今がチャンスです。
特にヨドバシ・ドット・コムなんかは、ポイントまで含めればAmazonよりもちょっと安くなるという出品が結構多いようなので、Amazonに流出した客を呼び戻すチャンスですよ。
・・・と書いている自分自身も、ヨドバシはほとんど利用しなくなってAmazonでばかり買うようになったうちの一人なのですが(笑)。
あと、世論の流れとしてFBAならば大丈夫というようになっていますが、もし出品者がFBAでも相手の個人情報を得る手段があるとすれば(僕はAmazonには詳しくないので分かりませんが)、FBAだからといって安心はできません。
でもそうなると、本当にAmazonが販売するものしか買えなくなってしまいます。
僕は過去の評価も見ながら、今でも第三者発送も使います。
あまりにリスクを排除しすぎると、今度はかなり不便になります。
リスクをどこまで許容するかは、利便性とを天秤にかけながらその都度判断しながら行動するようにしましょう。