eBayでは個人が相場を形成できる

先日の話。

ある商品が売れて支払いを受けたタイミングで、そのバイヤーさんがメッセージを添付してきました。
内容をちらっとみるとaddressに対する注文のようで、また別のところに発送してくれという要求かと思い、どうせ言うなら支払い前に言ってよと思いうんざり。

ちなみにeBayで売れた商品を発送する際に、バイヤーさんがPayPalに登録している住所以外のところに送ると、PayPalの売り手保護が効かなくなります。
特に初心者の方はそのことを知らずに、違う住所に送ってほしいという相手の要求を受けて発送してしまい、その後トラブルになってお金が戻ってこないという事があるので、ご注意ください。

さてそのメッセージを改めてよく読んでみると、住所を変えて欲しいという要求だと思ったのは僕の勘違いで、宛名にその方の奥さんの名前を併記して欲しいという事でした。
ご主人が奥さんにプレゼントとして購入したのか、あるいはご主人あての荷物は奥さんも受け取れないような郵便ルールになっているのか分かりませんが、奥さんが使うような商品だったので前者のような気がします。

あと、その商品の価格はOfferを受けたものだったので、値下げしてくれてありがとうという言葉も入っていました。

改めてaddressの意味を調べてみると、住所の他に宛名という意味もあったようです。
郵便物に書く名前も住所もまとめてaddressという感じのようですね。
ただ手紙や物を送り合う間柄になった段階で、「What’s your address?」と聞いて宛名を聞いているという事はあまりないだろうから、住所という意味の方が先行しているのではないかと思います。

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価格を決定する主体

eBayの出品形式は、大きく分けて次の二通りあります。

・Auction
・Fixed price

これはヤフオクも同じです、というかオークションサイトの多くはこの二通りの形式でしょう。

価格を決定する主体がどこにあるかという観点で見ると、Auctionはバイヤーに、Fixed priceはセラーに価格決定の主体があると言えます。

Auctionにするといい場合

自分が商品の価値がよく分からない場合には、オークションにすると適正な価格近くまで上がってくれます。

もう少し詳しく言うと、その商品を欲しいと思う人が2人以上いた場合、2番目の人が出せる最高金額の一つ上の価格になります。

例えばその商品の相場が100ドルだったとして、10ドルスタートのオークションで出品したとします。

100ドルで買いたいという人が一人しかいなかった場合は、このオークションは10ドルで終了してしまいます。
100ドルで買いたいという人と30ドルで買いたいという人の2人がいたとしたら、このオークションは2番目の人が出せる最高金額の一つ上の価格である31ドル(入札単位が1ドルとして)で終了します。

これだと、相場より大幅に安く終了してしまいます。

100ドルで買いたいという人と90ドルで買いたいという人の2人がいたとしたら、このオークションは2番目の人が出せる最高金額の一つ上の価格である91ドルで終了します。

つまり、市場価格を分かっている人が最低2人以上オークションに入札して初めて、終了価格が相場近くになります。

という事で、オークションにするためにはその商品で入札競争が起きることが必須です。
商品の価値が分からないからと何でもかんでもオークションにしていると、その場合は赤字になるかもしれません。

Fixed priceにするといい場合

こちらは上の場合とは逆に、競争が起きないような商品に対して有効です。
ある商品を100ドルで欲しいと思っている人が1人しかいなかったとして、それを100ドルで出品していれば売れます。

その場合は、自分がその商品の価値を知る必要があります。
ただこれもそう単純な話ではありません。

先日も、自分の目ではボロボロにしか見えない商品をオークションで出したら、なぜこんなに?という高値で終了したことがありました。
その商品は確か30ドルぐらいで終わったのですが、もし自分がFixed priceで出していたとしたらせいぜい10ドルぐらいにしていたと思います。
その場合、本来得られた20ドルを失っていたことになります。

もしこのオークションで1番になった人が40ドルまで出していいと考えていたとしたら、固定価格40ドルで出した場合に最大の利益を得られたことになります。

これが難しいところで、世界の70億人の中でただこの人だけが40ドルの価値を感じたのかもしれません。
群衆が考える相場を読むというのであればできそうですが、地球上のただ一人が考えている価値を読むというのは不可能です。

こういう場合、自分でちょっと強気の価格設定にしてみると、意外と売れたりします。
自分で価値が分からないけど競争も起きていないような商品の場合、こういう手段を取るのも一つの方法です。

Auctionの多用は危険な場合も

その商品の需要が無尽蔵にあるならば大丈夫です。

そうではない場合、商品が売れる毎に競争相手が1人また1人と減っていきます。
それはつまり、オークションでの落札価格が徐々に下がってくることを意味します。

安い価格での取引が何度も成立してしまうとそれが市場での価値という事になり、逆に高値だと売れなくなってしまいます。

株式市場なんかで個人が相場を作るなんてことは不可能ですが、eBayならば特に珍しい商品の場合は個人レベルでそれができてしまいます。

これを知った上で意図して相場形成するのであればいいのですが、意図せず相場を下げてしまうような事もあるので注意しましょう。
特に、オークションでも高値がつくからと延々とそれを続けていると、知らないうちに自分で自分の首を締めることになりかねません。

商品の価格決定をバイヤーに丸投げするのは楽ではありますが、これをいつまでも続けていると、その商品を儲からないジャンルへと自分の手で変貌させてしまう事になるかもしれません。

その点に気を付けながら、適度にオークションを使うのはとても有効です。

ちなみに僕が最近始めた新しい取扱い商品についてブログでは一切語っていませんが、個人レベルでお付き合いがあって信用できる人に対しては結構よく話しています。
その理由の一つに、下手に真似されて相場を荒らされたくないというのがあります。

取扱にあたって技術的な要素が少なくないので知ったところで真似するのは難しいと思いますが、下手に手を出した誰かが捨て値でそれを販売して相場が変な方向に行ってしまうと僕が困るので、ここでは一切言及しないこととさせて頂いています。

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