僕は平成28年度から消費税課税事業者になったので、今回から消費税の確定申告を行います。
それにあたり新しい事を知ったので、今日はそれを書いてみます。
昨日のこと
夜に、国税庁の確定申告書作成コーナーで確定申告の準備をしていました。
とりあえずは青色申告決算書と所得税の確定申告書を準備していたのですが、ふと消費税の確定申告はどのようにやるのかというのと、あと還付がどれぐらいになるのかと思って、ざっくりの数字を入力してみました。
そうしたら還付額が1万円ちょっとと表示されて「あれ?」と思いました。
一瞬そんなものなのかとも思いましたが、どこかに入力の間違いがあるかもしれないと思っていろいろと調べてみました。
その結果、間違いが分かったので、それを以下で説明します。
非課税取引と免税取引
非課税取引とは
詳しくは国税庁のホームページを見てください。
簡単に説明すると、消費税が課税されない取引です。
・・・と言われてもナンノコッチャだと思うので、例をいくつか挙げてみます。
・居住用の家賃
・商品券、切手などの売買
・有価証券の売買
他にもいろいろありますが、多くの人に関係ありそうなところはこのあたりでしょう。
免税取引とは
こちらは上と違って、普通ならば課税されるところ、ある条件を満たす場合に消費税が免税されるというものです。
輸出取引は、この免税取引に該当します。
非課税と免税の違い
同じようで、この2つの間には大きな違いがあります。
それは、それに係る仕入れの消費税分が控除対象になるかならないかです。
消費税の控除とは
まずはここから。
100万円の仕入れに対して300万円の売上があったとします。
100万円の仕入れの内訳は、925,926円の商品代と74,074円の消費税です。
300万円の売上の内訳は、2,777,778円の商品代と222,222円の消費税です。
つまり、この事業者は仕入れ時に74,074円の消費税を仕入先に払って、222,222円の消費税をお客様から受け取っていることになります。
という事で、この事業者が確定申告で納める必要がある消費税は、お客様から預かった消費税222,222円から、仕入先に払った消費税74,074円を控除して、
222,222 - 74,074 =148,148円
という事になります。
非課税と免税では控除されるかされないかが違う
ここでも例を挙げてみます。
金券ショップが金券を販売すると、この取引は非課税なので売上には消費税が含まれません。
じゃあその金券を仕入れる際はどうかというと、やっぱり消費税が含まれません。
というのは、まあ当たり前だと分かるでしょう。
そして、この金券ショップが金券を販売するために、ヤフオクに手数料を払ったとします。
この手数料には消費税がかかっています。
しかし、ヤフオク利用の目的が非課税売上のためのものであった場合、手数料にかかっている消費税は控除対象にはなりません。
一方、我々eBayセラーが商品を外国人に販売すると、この取引は免税なので売上には消費税が含まれません。
ではその商品を仕入れる際はどうかというと、こちらには基本的に消費税が含まれます。
というのは分かるでしょう。
さて我々はその商品を販売するために、eBayに手数料を払います。
この手数料には消費税がかかっています。
そして、eBay利用の目的が免税売上のためのものであった場合、手数料にかかっている消費税は控除対象になります。
自分の実例
僕の場合は、免税取引もあれば、非課税取引もあります。
免税取引は、上でも散々書いた通りeBayでの輸出販売です。
そして非課税取引は何かというと、不動産の家賃収入です。
居住用の家賃は非課税になるので、不動産収入の大部分は非課税取引という事になりますが、一部礼金や更新料は課税取引になります。
この課税取引も、家賃収入に比べたら雀の涙程度なので、不動産事業に係る出費で消費税を支払ったものに対しては、ほぼ還付はされないという事になります。
僕が間違えた箇所
確定申告書作成コーナーで消費税の確定申告を入力する途中、仕入れの内訳で、それが課税売上に要するものなのか非課税売上に要するものなのかを入力するところがあります。
僕はここで、輸出の売上に要したものを全て非課税として入力してしまい、その結果還付額が大分小さくなってしまいました。
免税の場合は課税に当たるので、全額を課税売上にのみ要するものとして入力するのが正しいです。
多くの人も、普通の商品販売をしている限りでは、全て免税取引となることでしょう。
ここを正しく修正してもう一度還付額を出すと、これぐらいになるだろうと予め想定していた通りにちょっとしたボーナス程度になりました。
僕の今回の申告は、まだ収入がショボいことと、不動産で2年前に大規模な修繕を行った結果出した繰越の赤字があったおかげで、所得税と住民税は小さくなる予定で、また消費税の還付がちょっとした額になるので、トータルではプラスになりそうです。
ただ、春に納める必要のある税金はこれだけではないので、それまで含めるとさすがにマイナスになります。
今回は1つずつ集計してから数字を入力する方法で行きますが、今年度分からはもう少し楽に集計できるような方法を考えながら記帳していきます。