昨日の朝、為替がエラいことに。
ドル円やべぇな。 pic.twitter.com/rROy816Oo8
— 今利 剛@ボロ商品再生師 (@cremona2003) January 2, 2019
からの
なんじゃこりゃぁあああ pic.twitter.com/4Gy3Yhx6iD
— 今利 剛@ボロ商品再生師 (@cremona2003) January 2, 2019
日本人eBayセラーにとって円高はあまり好ましくないというのはよく知られていることです。
ですが、何となく感覚で利益が下がるというのは分かっていても、具体的にどれだけ下がるのかというのをあまり真面目に考察したことがないと思われます。まあ何が言いたいかというと、
円高によって売上は下がるけど、ドルベースの経費も下がる
ということです。誤差の範囲なのかもしれませんが、一度しっかり計算しておこうと思います。
まずは売上と経費の内訳から
以前、こんなツイートをしました。
利益率50%のイメージ①
売上:10,000円
利益:5,000円
送料:1,000円
eBay、PayPal手数料:1,500円
—–
仕入単価:2,500円2,500円で仕入れたものを10,000円で販売すれば、利益率50%ぐらいになります。
— 今利 剛@ボロ商品再生師 (@cremona2003) December 26, 2018
これをモデルに考えてみます。
こちらは全部円換算で書いていますが、実際のところは下記のようになります。(1ドル=113円で計算)
- 売上:$88.50
- 送料:1,000円
- eBay、PayPal手数料:$13.27
- 仕入単価:2,500円
となります。
円高になった際の利益はどうなるか
このまま、例えば1ドル=107円になったとしたら円換算では次のようになります。
- 売上:9,470円
- 送料:1,000円
- eBay、PayPal手数料:1,420円
- 仕入単価:2,500円
これらから、利益は4,550円となります。利益の減少幅は
(5,000 - 4,550) ÷ 5,000 = 9%
です。ちなみに経費の減少幅は
(5,000 - 4,920) ÷ 5,000 = 1.6%
となります。ちびっとですが経費も下がります。
このときの利益率は48%です。利益は下がるけど売上も下がるので、売上基準で計算される利益率だとそこまでインパクトは大きく見えません。
しかし仕入価格は為替に影響されないので、それを基準に計算したROI(Return on investment:ここでは仕入に対する利益とします)も見てみることにします。
1ドル=113円のときは、
ROI = 5,000 ÷ 2,500 = 200%
これが、1ドル=107円になると
ROI = 4,550 ÷ 2,500 = 182%
利益率を見るよりは影響が大きくなったように見えます。
薄利多売戦略を取っている人はどうなるか
利益率10%ぐらいで考えてみます。同じように売上10,000円と仮定した場合
売上:10,000円
利益:1,000円
送料:1,000円
eBay、PayPal手数料:1,500円
—–
仕入単価:6,500円
となります。
これが1ドル=113円のときは次のようになります。
- 売上:$88.50
- 送料:1,000円
- eBay、PayPal手数料:$13.27
- 仕入単価:6,500円
そして1ドル=107円になると
- 売上:9,470円
- 送料:1,000円
- eBay、PayPal手数料:1,420円
- 仕入単価:6,500円
このときの利益は550円です。もうヤバそうなのが何となく見えてきました。
利益の減少幅は
(1,000 - 550) ÷ 1,000 = 45%
利益45%減です。経費の減少幅は
(9,000 - 8,920) ÷ 9,000 = 0.89%
こちらもちびっとですが経費が下がります。
ちなみにこのときの利益率は5.8%となります。そしてROIは
1ドル=113円のときは
ROI = 1,000 ÷ 6,500 = 15.38%
だったのが、1ドル=107円のときは
ROI = 550 ÷ 6,500 = 8.46%
になります。利益率、ROIとも半減近いです。
同じ利益を得るために必要な売上の変動を見る
こちらも見てみましょう。
1ドル=113円のとき、10万円の利益を得るために必要な売上は、
- 利益率50%の人:20万円
- 利益率10%の人:100万円
となります。
これが1ドル=107円になると、同じ10万円の利益を得るために
- 利益率50%だった人は利益率48%になるので:208,333円
- 利益率10%だった人は利益率5.8%になるので:1,724,137円
となります。マジで
円高、まあ痛いと言えば痛いけど、利益率50%以上あるのでこれぐらいならば鼻ホジレベルっすわ。
— 今利 剛@ボロ商品再生師 (@cremona2003) January 2, 2019
でしたw。
ってか利益率10%の人にとっては円高って死活問題のようです。これからしばらくは円高基調が続くとの声もあるので、そのときはご愁傷様ですとしか言えませんが。
「円高になるとライバルが減る」というプラスの面もありますが、僕にとってはライバルとかどうでもいいところで商売しているので、最早どっちでもいいです。
戦略は人それぞれなのでお好きなものを
別に厚利と薄利のどちらが良いとか悪いとか言うつもりはありません。ここはそれぞれの戦略なので。僕は、今のやり方が自分には合っているからそうやっているというだけです。
薄利多売も、戦略としてはありだと思います。円高時にベースを築いておけば、そこから円安に動いた際には利益爆上げするはずなので。為替の変動によって利益の増減が激しくなる、いわばギャンブル性の高い戦略と言えるのかもしれません。
ただ、円安前提で薄利戦略を取っている人たちにとっては厳しいだろうと思います。そこは真面目に見直した方がいいかもしれません。
という事で、今年もよろしくお願いします。