商品の市場価値とオークション終了価格の関係

低価格スタートのオークションを使うと、売れ残りのリスクをかなり下げることができます。ただし、あまり使いすぎるとその商品の相場を下げることにつながるので、使うならば程々にしろと僕はいつも言っています。

今日は、相場=その商品の市場価値と、オークションの終了価格の関係について、もう一度見直してみましょう。

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商品の市場価値とは

ある商品を買いたいと思っているAさん、Bさん、Cさんの3人がいたとします。

その商品にAさんは5,000円まで、Bさんは4,000円まで、Cさんは2,500円まで出していいと思っていたとします。

さて、その商品が固定価格5,000円で出品された場合、Aさんはこれを買います。そしてこの場合、その商品の市場価値は5,000円という事になります。

株やFXなんかでも同じように、直近に成立した売買の価格がその商品の市場価値となります。

この商品をオークションで出した場合

市場価値が5,000円であるこの商品をオークションで出すとどうなるでしょう。

Aさん、Bさん、Cさんの3人で競り合って、Aさんが勝つでしょう。

その際の落札価格は5,000円・・・ではなくて、4,100円になるでしょう(入札単位が100円の場合)。

そしてこのオークションが成立した瞬間、その商品の市場価値は4,100円になります。

実際には、株やFXなどの時価とは違って、過去の売買の平均で相場を見ることが多いので、瞬時に市場価値が下がるという事はありません。

しかしオークションでの出品を延々と続けてその度に4,100円で終了していたら、4,100円で売買が成立したという履歴がどんどん積み重なっていきます。そうなってしまうと、その商品の市場価値は4,100円であるとみなされてしまいます。

そうなると次に、Aさんは4,100円までしか出さないとなり、Bさんは3,500円、Cさんは2,000円までしか出さないとなってしまうかもしれません。少なくとも過去にさんざん4,100円で売れているものに、自分は5,000円出そうと思う人は少ないでしょう。

また、オークション期間中にたまたまCさん1人しか見つけられなかったら、そのオークションは2,500円・・・ではなくてスタート価格で終了してしまいます。仮に1,000円スタートだったら、落札価格も1,000円です。

こうやって、オークションを乱発することで市場価値はどんどん下がっていきます。

オークションでも市場価値よりも高くなる場合がある

仮に、AさんとBさんが5,000円まで出していいと思っていたとします。

その場合、最後はAさんとBさんの二人でオークションを競り合うことになります(Cさんは早々に脱落してしまします)。

終了直前に競り合った場合、AさんとBさんの二人とも冷静に「5,000円までだから」ときっぱり諦めきれるならば、終了価格は5,000円で勝者は早く5,000円で入札した方になるでしょう。

ところが人というもの、競り合うとどうしても相手に勝ちたいという思いが出てきてしまい、価格を上乗せして追加入札してしまうものです。さながらバブル末期の不動産価格のように。

そうしてAさんとBさんのどちらかが冷静になるまで価格が上がり続けます。

競り合って価格が市場価値を上回るための条件は、二人以上の入札予定価格が市場価値付近で近いところにある場合です。ただ、こうなるのは非常に稀です。

大体は、オークションを使うと市場価値よりも低いところで終わるというのは想像できる事でしょう。

オークションを使えば、出品したものがどんどん売れていくのでおもしろいと思います。ただ使いすぎると自分の首を締める事になります。

もし使うならば程々にしておきましょう。

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