「商品に○○と刻印されています」を英語でどう書くか

僕が取り扱う商品の中には、製作者の名前が刻印などされているものがあります。
それを英語でどう説明したらいいかというのを改めて考えてみました。

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今までの表現

僕は今まで、以下のように書いていました。

It is signed ABC.

ただこれ、英文として合っているのかなぁと半信半疑でした。
仮に間違っていたとしても、ニュアンスは伝わるだろうと思います。

文法的に考えてみました

受動態の文章は能動態に戻してみると分かりやすいです。
という事で上の文章を能動態に戻してみます。

それにあたりsignをする人物が不明なので、仮にsomeoneとでもしておきます。

Someone signs it ABC.

この文章はSVOCの第5文型ですが、signという動詞は果たしてこの文型を作ることができるのでしょうか?

Weblio英和和英辞典によると、sign+O+Cという使い方は載っていませんでした。
という事で、僕が今まで書いていた文章は間違っていたようです。

signに代わる動詞

別の動詞でmarkがありました。

これをWeblio英和和英辞典で調べてみると、「〔+目的語+補語〕〈…に〉〈…と〉印をつける.」というのが書かれていました。
これが使えそうです。

これを使ってまず能動態で文章を作ると、次のようになります。

Someone marks it ABC.

これで「誰かがそれにABCと印を付ける」という意味になりそうです。

あとはこれに対して、someoneを削ってから受動態にして、

It is marked ABC.

とすることで、「それはABCと印を付けられています」となります。

以下、signとmarkを比べた僕の印象です。

signは署名するという動作のみに着目して、何を書くかについては署名だから当然ながら名前だろうという感じで特に言及しませんが、markは印をつけるという動作に着目しながらも何を書くかというところにも着目する動詞であるという感じかなと思います。

これはあくまで僕の印象であって、正しいかどうかは分かりませんのでご注意ください。

受動態の意味

中学校で受動態を習う時は、例えば以下のようになると思います。

My father makes this desk.

This desk is made by my father.

この書き換えで能動態が受動態になります。
しかしこの文章ならば上の能動態で表現できるので、わざわざ受動態に書き換える意味がないわけです。

中学校の英語ではこの意味のない書き換えを一生懸命覚えさせられるので、受動態の本質が分からないまま英語学習が進むという事が多々あると思います。
僕もそのうちの一人でした。

【2016年10月25日追記】
能動態の文章をただ機会的に受動態に書き換えるというのは意味がないというだけで、上の例文で机が話題の中心になっているのであれば受動態にする意味があると思います。

今回取り上げた文章のように、動作の主体が不明瞭な場合に受動態が役立ちます。
実際、商品に刻銘がされていても、誰がその刻銘をしたのかは不明瞭です。
多くの場合は刻まれている名前の人だろうと思いますが、僕がそれを確認する術はありません。

この他にも受動態が使える場合があったと思いますが、例えばこういう場合に受動態が役に立つと知っておくといいのではないかと思います。

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