販売する商品の価格を決める際に考えるべきこと

最近、家のものを処分するのにはまっています。
大きなものから小さなものまで、不用品が意外と多く眠っていました。

不用品はそんなにたくさんあるとは思っていなかったのですが、例えば不用品の基準を「1年間1度も使わなかったもの」から「半年間1度も使わなかったもの」に上げてみると、大量のものが不用品に該当するようになります。

我が家の本棚がもう溢れそうになっていて、またもう一つ本棚を購入するというのもキリがないので、本棚に入っている本やCDも可能な限り処分することにしました。
中には高値が付きそうな本もいくつかあったので、またちょっとしたお小遣いになりそうです。
そして、売ってもお金にならないけど取っておきたいような本は、裁断して電子化してから処分することにします。

そうすることで、部屋の中にかなりのスペースが生まれます。
ごちゃごちゃした環境で作業をするよりも、スッキリしたところの方がきっとはかどりますよね。

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夢をかなえるゾウ3

今日の話は、この本の内容を紹介しようと思います。

夢をかなえるゾウのシリーズは1から3までどれも好きで、僕も何度となく読んでいます。
自己啓発的な内容ですが、ストーリーのある小説になっています。
Amazonのレビューでは、先人たちの教えを紹介しているだけで特に面白くないというものもありましたが、単純に小説として楽しめながら先人たちの教えを学べるので僕は好きです。

特にこの3では商品を販売するという話があって、我々インターネット物販を行っている人にとっても直接参考になる部分が多く書かれています。
よかったら読んでみてください。

上に書いた不要品の処分についても、この3で一番最初に出てくる話です(僕はこの本に影響されて不要品の処分をやっているわけではありませんが(笑))。

本の中では、ゾウのガネーシャが主人公の女性に目隠しをしてから、今から3分間でこの部屋にある必要なものを言えと指示します。
そして、挙げられなかったものをガネーシャが全て破壊していきます。

僕がやっている処分法はそこまで強烈なものではありませんが、それにしても本当に必要なものってやっぱり意外と少ないのかもしれないとは思いました。

ものの値段の付け方

今日のメインは断捨離の話ではなくて、商品の値段を付ける際に考える事についてです。

仕入れた値段に対して、売れた値段が高ければ高いほど、つまり利益が大きければ大きいほど、こちらとしては嬉しいと思うのが一般的だと思います。
僕も少し前まではそんな感じでした。

しかしここ最近は、本当にそれでいいのかと考えるようになりました。

返報性の法則(原理)と宇宙速度

こちらのエントリーでも少し書いた事ですが、お客様目線を突き詰めるならば仕入れた商品をタダで提供すればいいわけなのですが、それは商売としては成り立ちません。
じゃあタダじゃなくて超低価格にすればいいかというとそれもやっぱりだめで、しっかりと利益を取る価格にしなければなりません。

なぜ利益を取る必要があるかというと、商売(=お客様を喜ばせること)を継続していかなければならないからです。

夢をかなえるゾウ3に出てくる、以下のガネーシャの言葉が僕はとても好きです。

「そのとおりや。ずっと赤字やったら自分が潰れてまうからな。でも、なんで潰れたらあかんのや?それは、自分が潰れたら、もうお客さんを喜ばせられへんようになってまうからや。せやから『何がなんでも儲けたい』ちゅう考えと『お客さんのために儲けを出したい』ちゅう考えは違うんやで。お客さんを喜ばせるために値段は下げてあげたい。でも仕事続けていくために利益は出さなあかん。そのジレンマに悩むんが、商売のあるべき姿やねん」

どうでしょう?

多くの人は、まず自分が儲ける事が先に来て、そのためには何をすればいいかと考えているのではないかと思います。

そしてそれは売る立場としてだけではなくて、こちらが買う立場になった時にも相手に対してそう感じることがよくあります。
僕が買う側で相手に対してそのように感じた時は、そのサービスは受けないようにします。

こんなことを真面目に考え始めたら、今の商売で大きな利益を得ている人にとってはそれを減らすことになるかもしれないので、その人によってはこんな事を考えない方がいいのかもしれません。

ただ僕としては、このように考えることをおすすめします。

利益の中身

商売をする以上、仕入価格より高く販売しなければなりません。
その差額が利益となるわけですが、ではこの利益の実態とは一体何でしょう?

仕入価格 + 付加価値 = 販売価格

で、付加価値とは例えば

・商品に傷をつけないような梱包
・商品を手入れする技術
・お客様が買えない(探せない)商品を代わりに探す
・その他のお客様にとっての面倒事

であって、これがすわなち我々が手にすることができる利益であると僕は考えています。

そしてお客様が商品を手にした時に、

(販売価格) < (商品、サービスの価値)

と感じたならば得をしたと思って喜び、

(販売価格) > (商品、サービスの価値)

と感じたならば損をしたと思ってがっかりします。
我々が目指すべきは、当然ながら前者です。

商品の価格を決める際には、お客様が商品に対して感じる価値を超えない範囲で、しかし我々もしっかりと利益が取れるところに設定すべきです。

(仕入価格 + 手数料、送料など) < (販売価格) < (お客様が感じる価値)

であるべきであって、

(仕入価格 + 手数料、送料など) < (お客様が感じる価値) < (販売価格)

であってはなりません。

(お客様が感じる価値) <  (仕入価格 + 手数料、送料など) < (販売価格)

なんてのは言語道断です、というかこういうものはそもそも売れないので仕入れ対象にもなりません。

ところでつい最近、楽天市場とヤフーショッピングが、Amazonを使った無在庫販売を禁止にしました。

楽天で買ったのに「アマゾン」から届く…無在庫・タダ乗り「直送転売屋」、対策強化へ

この記事では、法律上は問題ないと書いてありました。
それについては僕も同様の見解です。

楽天市場やヤフーショッピングが問題だと考えたのは、購入者の個人情報を無断でAmazonに渡しているという点と、Amazonからギフトとして送られてきた商品を見た購入者が「Amazonの方が安いじゃん、じゃあ今度からAmazonで買うわ。」と思うようになってAmazonに流出してしまう点のようです。

僕が販売者側として問題だと考えているところは、お客様をがっかりさせるかもしれないという一点のみです。
もちろんこの方法で販売されたものを購入して喜んでくれる人もいると思いますが、がっかりする人も必ず出てきます。
必ずと言い切れる理由は、もし僕が購入者だったらがっかりするからです。

梱包と発送はAmazonが行うので、上に挙げたような付加価値はAmazonが提供するものと全く同じであって、ただ価格だけがAmazonより高いというだけです。
これは、お客様にとって損をしたと感じさせるのに十分です。

もちろん僕がその購入者の立場だった場合は、販売者に不満を言うのではなくて調べきれなかった自分の責任だと考えます。
ただ責任がどこにあるかは関係なくて、自分の商売が他人をがっかりさせた事には変わりないので、それは僕の本意ではありません。

お客様にとって価値があると感じることができる付加価値をしっかりと乗せた商品を販売して、お天道さまに胸を張って利益を取れるような商売を目指していきたいですね。

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